PER(株価収益率)について学ぼう

2024.02.10

株式投資初心者向け記事

465 view

これから株を始めたい、もしくは最近始めたよって方へ向けた株式投資初心者講座

第一弾は基礎のキ「PER(株価収益率)」について学んでいきます。


※このコラムは、株式投資歴4年目のアラサーおっさんと楽しく学ぶ、株教養エンタメコラムです。


PERとは?


PERとは、株価が「1株当たりの利益」の何倍であるかを示す指標であり、株式投資の世界では株の割安度を判断するためによく使われる。

計算方式はいたってシンプル「株価÷1株当たりの利益」で計算することができます。


PERの計算例


例えばA社の株価が1,000円、A社の1株当たりの当期純利益が1,000万円、発行済み株式10万株の場合、PERは株価1,000円÷1株当たりの利益(1,000万円÷10万株)=10倍となります。

対し、B社の株価1,000円、1株当たりの当期の純利益が2,000万円、発行済み株式10万株の場合、PERは株価1,000円÷1株あたりの利益(2,000万円÷10万株)で5倍です。

この両社のケースで言えば、株価は同じであっても利益の側面ではPERが5倍のB社の方がお買い得、割安だ、と判断できます。


また、1株当たりの利益計算(当期純利益÷発行済み株式数)は「EPS(Earnings Per Share)」ともいいます。


PERは、当期純利益の何倍(何年分)でもとが取れるか


という風にもいいかえることができます。

上記の例で言えば、A社に投資した場合10年でもとが取れる計算になり、B社の場合は5年でもとが取れるということになります。


よく見る予想PERと実績PERについて


一般的に、PERの計算で使う当期純利益は、過去の実績値ではなく、会社が予想した今後の決算の「純利益」を使用しています。これは、株価が予想に基づいて動く傾向があるためです。このことを予想PERといい、過去の実績値をもとに使用したものが実績PERとなります。

予想PER=未来

実績PER=過去

株の購入の際は、その企業の将来の期待値に対して行うものなので、予想PERを参考にすることになります。


PERの目安・見方


基本的にPERは、その株が割安か割高かを判断する指標になります。

その判断として下記のような比較方法があります。

・日経平均株価のPER(約15倍)と比較

・同業種の銘柄と比較

・自社の過去のPERと比較

日経平均株価のPERの平均と比較する方法です。

よくPERは15倍が目安というのは、日経平均株価のPER平均からきています。

15倍より高ければ割高、低ければ割安といった感じです。

割と変動しているので最新の情報など以下サイトなどで都度チェックされることをお勧めします。

参照:ヒストリカルデータ – 日経平均プロファイル


同業種の銘柄と比較

情報通信業だと24倍、鉄鋼だと8倍みたいに業種によって基準となるPERの平均値が変わってきます。

同業種の銘柄と比較することでその平均値から高いか安いかを判断していきます。


以下サイトから最新の業種別PERをチェックできます。

参照:その他統計資料 – 日本取引所グループ


自社の過去のPERと比較

自社の過去のPERと比較することで高いか安いかを判断します。

例えば、過去PERの平均が12倍として現在のPERが10倍の場合、割安と判断します。

ただ注意点もあり、一時的な利益上昇でPERが低くなることがあるので見極めが必要です。

企業本来の収益力に対してのものなのか、それとも資産売却などによる一時的な利益増なのかによって意味合いは変わってきます。

単年だけで判断するのではなく、少なくとも過去数年分を比較するとよいでしょう。


まとめ


株式投資初心者講座、第一弾は基礎のキ「PER(株価収益率)」について学んでいきました。

PERは、

割高か割安かを判断する指標

「株価÷1株当たりの利益」で計算することができる

PERの目安として、日経平均15倍、同業種、自社の過去と比較するとよい

基本的にはPERの高い銘柄=利益への成長期待が高く(人気の株)株価も上昇し高い傾向にあり、半面、PERが低い株は利益への成長期待が低いと市場が判断しているため株価も低迷している場合があります。銘柄選定の際は、他の指標とも比較しながら投資判断していきましょう。


次回は第二弾、基礎のキ「PBR(株価純資産倍率)」について学んでいきます。