ROA(総資産利益率)について学ぼう
株式投資初心者向け記事
これから株を始めたい、もしくは最近始めたよって方へ向けた株式投資初心者講座
第四弾は基礎のキ「ROA(総資産利益率)」について学んでいきます。
※前回のコラムがまだの方は第三弾「ROE(株主資本利益率)について学ぼう」もご覧ください。
ROAとは?
ROAとは、企業の総資産利益率を示しており、会社が持っている総資産を利用し、どの程度の利益を上げているかを示す指標になります。
計算方式は「ROA=当期純利益÷資産×100」で計算することができます。
ROAの基準・目安
ROAもROE同様に利益性を評価する指標のため、投資家に人気の指標でもあります。
ROAの目安となる基準は、業種によって平均値が異なるため、まずは業種別の平均値を把握する必要があります。
【ROA業種別平均値】
参照:ザイマニ – ROAの平均値
ROAが平均値より高ければ、その企業は資産を効率的に活用し利益を生み出していることを示し、ROAが平均値より低ければ、その企業は資産を効率的に活用できていない可能性があります。
ROAの注意点
ROAを見ての投資判断を行う際には以下の点に気を付けなければなりません。
①業種や企業の特性の理解
前途のように、業種により平均値がことなるため、必ず同業種の企業間で比較することが大事です。
②外部要因による影響
経済状況や産業の動向が変化すると、企業のROAも影響を受ける場合があります。景気の良い時期にはROAが向上する傾向がありますが、景気後退時にはROAが低下することが予想されます。
③一時的な要因による影響
一時的な要因によってROAが歪められることがあります。例えば、特定の年に大きな資産売却や非常に高い費用が発生した場合、ROAが一時的に歪められる可能性があります。
ROAを投資判断として評価する場合は、やはり他の財務指標等と比較することが重要です。
前回のROEとも合わせて比較することで、より企業の資産利用の効率性を包括的に評価することができます。
まとめ
株式投資初心者講座、第四弾は基礎のキ「ROA(総資産利益率)」について学んでいきました。
ROAは、
・企業が資産を活用し、いかに効率よく稼いでいるかを示す指標
・「ROA=当期純利益÷資産×100」で計算することができる
・ROAの目安は業種により平均値が異なる
・経済状況などの外部要因や一時的な要因に影響されることがある
次回は第五弾、基礎のキ「PSR(株価売上高倍率)」について学んでいきます。