貸借対照表(B/S)について学ぼう

2024.02.13

株式投資初心者向け記事

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これから株を始めたい、もしくは最近始めたよって方へ向けた株式投資初心者講座

第六弾は財務三表の一つ「貸借対照表」について学んでいきます。


※前回のコラムがまだの方は第五弾「PSR(株価売上高倍率)について学ぼう」もご覧ください。


貸借対照表とは?


貸借対照表とは、決算日時点の会社の財政状態を示す決算書の一つになり、別名バランスシートとも言われています。

主に「資産」「負債」「純資産」の構成で会社の財政状態を見ることができます。


資産


資産とは、会社が集めたお金をどのようにもっているかを表しています。

資産は1年以内に現金化することができる流動資産と、長期にわたり保有する固定資産とに分けられています。



流動資産・・・現金・預金・受取手形・売掛金・有価証券・棚卸資産など。

固定資産・・・土地・建物・機械、もしくは投資有価証券など。


負債


負債は、会社が返さなければならないお金を表し、資産同様1年以内に返す流動負債、1年以上に返す固定負債に分けられています。

流動負債・・・支払手形・買掛金・未払金・短期借入金など。

固定負債・・・長期借入金・社債など。



純資産


純資産とは、株主が会社に入れてくれた資金や利益の積み上げを表すもので、自己資本とも言い、負債のように返す必要のないお金になります。純資産は、株主のお金が関係してくる株主資本と、それ以外の株主資本以外の2つに分けられています。

また、一般的には純資産がマイナスであれば債務超過となり、倒産のリスクが高い状態と判断されています。

株主資本・・・資本金・資本剰余金・利益剰余金など。

株主資本以外・・・その他有価証券評価差額金・新株予約権・少数株主持分など。



貸借対照表のここをチェックしよう


貸借対照表のチェックするポイントは大きく3つ。

①自己資本比率

②流動比率

③当座比率

それぞれ見ていきましょう。

会社の安全性を測る指標「①自己資本比率」


自己資本比率は、会社の全財産のうち、返さなくてもいい資産(純資産が)どのくらいあるかを計算した比率になります。

自己資本比率が高いほど安定した経営を行っており、倒産しにくい会社と判断できます。

一般的な目安として、自己資本比率40%以上なら倒産しにくいと言われています。

計算式は、自己資本比率(%)= 自己資本(純資産) ÷ 総資産(資産の総合計) × 100


会社の支払い能力が分かる「②流動比率」


会社の財務状況をより確認する場合は流動比率を確認します。

流動比率は、短期的な支払いが必要な流動負債と、短期的に現金化できる流動資産の比率を計算したものになります。

流動比率が低いほど、短期的な支払い能力が低い会社となります。

一般的に130%~150%が目安とされており、200%以上だと優良企業、逆に100%を下回る場合は支払い能力が低い会社と判断されます。

計算式は、流動比率(%)= 流動資産 ÷ 流動負債 × 100



さらに厳格にチェックするなら「③当座比率」


流動比率よりもさらに厳密に支払い能力をチェックできるのが「当座比率」です。

流動比率には棚卸資産(商品の在庫)も含まれていますが、当座比率は棚卸資産を含まない指標になっており、例えば商品が売れなかった場合など資金調達できなくなる恐れがあるため、当座比率で厳しくチェックを行うことが必要です。

目安として100%以上が望ましいとされています。

仮に、流動資産が200%以上、当座比率が100%以下の場合は過剰に在庫を抱えている可能性があるため注意が必要です。

計算式は、当座比率(%)= 当座資産(流動資産 – 棚卸資産) ÷ 流動負債 × 100




まとめ


株式投資初心者講座、第六弾は財務三票「貸借対照表(B/S)」について学んでいきました。


貸借対照表は、

資産、負債、純資産の内訳を確認できる

会社の安定性や支払い能力を測ることができる指標


次回は第七弾、財務三票「損益計算書(P/L)」について学んでいきます。