PSR(株価売上高倍率)について学ぼう

2024.02.13

株式投資初心者向け記事

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これから株を始めたい、もしくは最近始めたよって方へ向けた株式投資初心者講座

第五弾は基礎のキ「PSR(株価売上高倍率)」について学んでいきます。


※前回のコラムがまだの方は第四弾「ROA(総資産利益率)について学ぼう」もご覧ください。


PSRとは?


PSRとは、「Price-to-Sales Ratio」の略称であり、株価売上高倍率を示します。

この指標は、企業の株式時価総額を年間売上高で割ったものになります。PSRは企業の評価や株価の相対的な適正性を評価するための指標の一つです。

計算方式は「PSR=株式時価総額÷1年間の売上高」で計算することができます。

PSRは企業の利益ではなく売上高に着目した指標となっており、主に赤字続きのベンチャーやスタートアップ企業などの新興企業の成長性、将来への期待値を測るために使われます。


PSRの基準・目安


結論から言ってPSRには明確な目安、基準はありません。

よく20倍以上だと割高、0.5倍以下だと割安だと言われますが、新興企業はその成長率によって企業価値に影響するため一概に言うことはできません。


赤字続きの企業は、PERやPBRといった他の指標で測ることができないため、その企業の成長力を測るバロメーターとしてPSRが用いられる、と理解しておきましょう。


PSRの注意点


PSRを見ての投資判断を行う際には以下の点に気を付けなければなりません。

①売上高の信頼性

PSRは企業の時価総額を売上高で割ったものであり、売上高は会計処理や収益認識方針の違いによって影響を受けることがあります。そのため、売上高の信頼性や質を確認する必要があります。

②利益との関係

PSRは利益や収益性を考慮せずに売上高だけを使っているため、PSRだけで企業の価値を評価するのは不十分です。他の財務指標企業の収益性などを併せて分析する必要があります。

③成長性への過度な期待

高いPSRは市場が企業に対して高い成長性を期待していることを示しますが、過度な期待が根拠のない場合もあります。高いPSRによって過熱した市場が形成されることがあるので、新興企業への投資を行う場合はリスクが高いことを理解ください。


これら注意点を考慮しながらPSRを使用することで、より正確な投資判断を行うことができます。



まとめ


株式投資初心者講座、第五弾は基礎のキ「PSR(株価売上高倍率)」について学んでいきました。

PSRは、

・企業の成長性を測る指標

PSR=株式時価総額÷1年間の売上高」で計算することができる

・主にベンチャーやスタートアップなどの新興企業に使われる指標

・高い企業は過熱感もあり、投資リスクも考慮する必要がある



次回は第六弾、財務三票「貸借対照表(B/S)」について学んでいきます。